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企画展「しかけ絵本I 技法の歴史|開く、覗く、聞く、動く 絵本」開催

2013.08.07

武蔵野美術大学 美術館・図書館にて
企画展「しかけ絵本I 技法の歴史|開く、覗く、聞く、動く 絵本」が
開催されます。
近年、学生の間でも関心の高い「仕掛け絵本」を取り上げ、
その歴史と仕掛けの技法を紹介します。
武蔵野美術大学 美術館・図書館所蔵の
19世紀に遡る初期の貴重な仕掛け絵本を中心に
立体的な構造物としての「動く絵本」の魅力を探る展覧会です。
ぜひご覧ください。

→展覧会website

しかけ絵本Ⅰ 技法の歴史
開く、覗く、聴く、動く絵本
Pop-Up and Movable Books I  A History of Techniques

会期:
前期 2013年9月17日(火)-10月25日(金)
後期 2013年11月4日(月・祝)-12月7日(土)
休館日:
日曜日、祝日、芸術祭期間(10月26日-11月3日)
*9月23日(月)、11月4日(月)は特別開館
時間:
10:00-18:00
*土曜日、特別開館日、10月22日-25日は17:00閉館
入館料:
無料
会場:
武蔵野美術大学 図書館展示室
主催:
武蔵野美術大学 美術館・図書館
監修:
佐久間保明(本学教養文化研究室教授)

このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では「しかけ絵本Ⅰ 技法の歴史:
開く、覗く、聴く、動く絵本」を開催いたします。
本展においては、誰もが日常的に馴染みの深いしかけ絵本をとりあげ、
単なる面白さやサプライズといった表層的な観点だけではなく、
構造体としての造本技術や独特の色彩表現、時間と空間を感じさせる
立体的なしかけとスケール感など、グラフィックデザインや視覚表現の側面からと、
さらには、建築的側面からもその芸術性と理屈抜きの面白さを
ご覧いただく展示となります。
歴史的に見ると、2次元の書物に3次元の技法を用いたしかけの発生は、
13世紀頃に人体解剖図や占星術に用いられた単純なフラップ形式にはじまります。
18世紀になると科学と芸術の発展に伴い、遠近法を活用した視覚表現の広がりや
3次元の世界を写し取るレンズや望遠鏡の発達などが学問的な関心となり、
書物の世界にもページを開く行為によって見えない世界を見せるための技法として
フラップを付けたり、穴を開けたりする技法がさらに多様化してきました。
そして、こどもや大人が楽しむために、3次元のしかけの技法を駆使した
絵本が登場するのは19世紀になってからのことです。
ドイツのロタール・メッゲンドルファーやアーネスト・ニスターらの巨匠の活躍によって、
手の込んだしかけの技法が発明されたことにはじまります。
そして20世紀になると、アメリカを中心としてロバート・サブダや
ダヴィッド・カーターらをはじめとしたペーパー・エンジニアの手による
ダイナミックで精巧なしかけ絵本が制作されるようになり、
爆発的な人気を得て今日に至っています。
本展では、約80点のしかけ絵本を2期に分けて展示いたします。
前期は、メッゲンドルファーやニスターらによるしかけ絵本のさまざまな技法の
確立を中心に探ります。同時にレンズや光を通した遠近法によって
立体的なイリュージョンを楽しむための視覚装置や、覗くことによって
ダイナミックな遠近感を演出する眼鏡絵等、約40点を紹介します。
後期は、20世紀のしかけ絵本のパイオニア、ロバート・サブダを中心に
ペーパー・エンジニアと称されるデザイナーによる
ポップアップ絵本約40点を紹介します。

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