news

vi_arcaeometoria_index

アルケオメトリア – 考古遺物と美術工芸品を科学の眼で透かし見る

2012.03.27

アルケオメトリア -考古遺物・美術工芸品を科学の眼で透かし見る」が
東京大学総合研究博物館にて3月3日から開催中です。
この企画展のポスター、フライヤー、図録、空間グラフィック等を 担当しています。
火炎土器や漆工芸品、動物の骨やミイラなど、
考古遺物の年代を測定することによって見えて来る様々なことは
わずかに含まれる炭素を測定する
放射性炭素年代測定法という技術によって明らかになります。
この「科学の眼」で「透かし見る」方法論を紹介する展覧会です。
ぜひご覧ください。

アルケオメトリア
考古遺物と美術工芸品を科学の眼で透かし見る

会期:3月3日(土)~ 6月17日(日)
会場:東京大学総合研究博物館
http://www.um.u-tokyo.ac.jp
東京都文京区本郷7-3-1(東京大学本郷キャンパス内)

開館時間:10:00-17:00(ただし入館は16:30 まで)
休館日:月曜日(ただし4.30は開館)、5.1
入館料:無料
主催:東京大学総合研究博物館

考古遺物や美術工芸品は、その姿かたちと共に、年代が重要な意味を持っている。
幸い、炭素を含んでいる時には、放射性炭素年代測定法(14C年代測定法)によって、
数万年前の年代まで決めることが出来る。14Cは放射性元素なので、
およそ五千年で半分になるように規則正しく壊れて行く。
これを時計として使うのである。
加速器質量分析法(AMS法)を使えば、
炭素として千分の一グラムもあれば十分に測定できる。
遺物などを、科学の眼で透かしてみると、年代だけでなく、
いろいろなことがわかってくる。
例えば、同位体(アイソトープ)をツールとして使うと、
縄文人の食卓を想像することが出来るし、漆製品に使われた漆液が、
日本列島産であるか、大陸産であるかを推定することも出来る。
また、基底材と表面の構造を、X線CTや、薄片観察、
レプリカ法で分析することによって、土器や漆製品の製作技法に迫ることも出来る。
このように、科学の眼で見ると、思いもかけないことがわかってくることがある。
華麗な考古遺物や美術工芸品を鑑賞しながら、
科学の眼で透かし見た結果を楽しんで頂く展示である。

関連行事・講演会[詳しくはホームページをご覧下さい]
会場:総合研究博物館 7Fミューズホール
漆の過去と今
3.10.sat. 13:00-17:00
佐藤正教|本多貴之|宮腰哲雄|吉田邦夫
火焰土器の履歴書
3.24.sat. 13:00-17:00
寺崎裕助|西田泰民|宮内信雄|宮尾亨|吉田邦夫
What good is a sooted pot?
(煤けた土器は何を語る)
3.31.sat. 13:00-17:00(通訳あり)
Oliver Craig|Carl Heron|本多貴之|宮田佳樹
繊維土器を覗いてみると
5.12.sat. 13:00-17:00
丑野毅|河西学|武井則道|宮内信雄
ヴィーナスからのメッセージ
ミニシンポジウム
[日時未定]

協力組織・個人:ロシア国立イルクーツク大学、ロシア国立歴史博物館、
北海道大学アイヌ・先住民研究センター、
慶應義塾大学民族学考古学研究室、國學院大學学術資料館、
帝京大学山梨文化財研究所、明治大学博物館、
明治大学日本先史文化研究所、明治大学理工学部宮腰・本多研究室、
岩手県教育委員会、三内丸山遺跡 縄文時遊館、胎内市教育委員会、
津南町教育委員会、十日町市博物館、鳥取県埋蔵文化財センター、
長岡市馬高縄文館、長岡市立科学博物館、長岡市教育委員会、
長野県立歴史館、(財)新潟県埋蔵文化財調査事業団、
新潟県立歴史博物館、東村山ふるさと歴史館、
福井県立若狭歴史民俗資料館、
神林修、宮里正子(浦添市美術館長)
協力会社:株式会社加速器分析研究所、株式会社キーエンス、
有限会社光信理化学製作所、ジャスコインタナショナル株式会社、
株式会社ソフテックス、伯東株式会社、パリノ・サーヴェイ株式会社、
株式会社 パレオ・ラボ、ビストロ さて

写真提供:十日町市博物館(新潟県野首遺跡出土王冠型土器)

news