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「村野藤吾の建築―世界平和記念聖堂を起点に」開催

2017.04.25

2017年5月16日から7月9日まで、広島市現代美術館にて
特別展「村野藤吾の建築―世界平和記念聖堂を起点に」が開催されます。

戦後建築物として初めて、国の重要文化財に指定された「世界平和記念聖堂」を中心に、
村野藤吾の代表作の精巧な模型群、図面など貴重な資料が出品されます。
ぜひご覧ください。

→展覧会 Website

日本を代表する建築家の一人である村野藤吾(1891~1984)は、戦前戦後を通じて関西を中心に活動し、
そごう百貨店(1935)、宇部市民館(現 宇部市渡辺翁記念会館)(1937)、大阪新歌舞伎座(1958)、
日本生命日比谷ビル(日生劇場)(1963)など数多くの個性豊かな建築を手がけました。
没後10年が経過した1994年、村野の遺族から京都工芸繊維大学美術工芸資料館に
5万点を超える設計原図が寄贈されました。同大学建築学研究室と外部研究者で構成された
「村野藤吾の設計研究会」によって整理と研究が進められ、その成果はこれまで14回の展覧会で発表されています。
建築を志す学生たちが制作した緻密な模型は、まるでその中を歩いているかのように、
さらには通常では難しい俯瞰の視点で、村野の建築を全体から細部にわたって体感することができます。

本展覧会では、広島において村野が手がけた世界平和記念聖堂を大きく取りあげます。
1954年竣工の代表作であり、この建築で村野は翌年度の日本建築学会賞を受賞しました。
2006年には戦後建築物として初めて、国の重要文化財に指定されています。幾多の試行錯誤を物語る、
何度もデザインを重ねた聖堂の検討案は展覧会の見どころのひとつです。
またこの聖堂に注がれたこだわりは、時間と共に趣を醸し出すファサード、独特の陰影、素材の質感や手触り、
和と洋の絶妙な融合、やわらかな曲線の美しさなど随所にあらわれ、それらは晩年に至るまで多様に展開された
村野建築の特徴でもありました。村野の感性と経験によって生み出された自由で豊かな世界とその思想を、
さまざまな観点から感じとっていただける機会となるでしょう。

会期:
2017年5月16日(火)~7月9日(日)

開館時間:
10:00~17:00※入場は閉館の30分前まで

休館日:
月曜日

観覧料:
一般1,030(820)円、大学生720(620)円、
高校生・65歳以上510(410)円、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金

主催:広島市現代美術館、中国新聞社
後援:広島県、広島市教育委員会、広島エフエム放送、尾道エフエム放送
企画協力:京都工芸繊維大学美術工芸資料館、村野藤吾の設計研究会、
宗教法人カトリック広島司教区
協力:MURANO design、株式会社イデー


関連プログラム

2017年5月20日(土)14:00~16:00
講演と対談「村野藤吾の建築、世界平和記念聖堂を中心に」
講師:長谷川堯(建築評論家、武蔵野美術大学名誉教授、東京造形大学客員教授)
松隈洋(京都工芸繊維大学教授)
会場:地下1階ミュージアムスタジオ
定員:120名(要展覧会チケット・半券可、事前申込不要、当日先着順)
※モカパス会員は優先参加が可能です。


2017年6月18日(日)①13:00~14:00 ②15:00~16:00 (受付は開始30分前から)
世界平和記念聖堂 内部見学ツアー聖堂の内部を解説とともに見学します。
ナビゲーター:笠原一人(建築史家、京都工芸繊維大学助教)
場所:世界平和記念聖堂(広島市中区幟町4-42)
定員:各回30名(要事前申込、申込多数の場合は抽選)
対象:小学生以上(小学生は要保護者同伴)
参加費:無料
※モカパス会員は優先参加が可能です。


2017年5月21日(日)、6月4日(日)、6月24日(土) 14:00~15:00
学芸員によるギャラリー・トーク
本展担当学芸員が展覧会について解説します。
※要展覧会チケット、事前申込不要


毎週土曜日、日曜日、祝日 11:00~および14:00~(学芸員によるギャラリー・トーク開催時は除く)
アートナビ・ツアー
アートナビゲーターが展覧会について解説します。
※要展覧会チケット、事前申込不要

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